近年の人工呼吸管理の考え方として、肺保護戦略(lung protective strategy)が導入されている。肺保護戦略とは、人工換気に起因するVALIを最小限にとどめる戦略である。
具体的には
①low stretch ventilation
1回換気量を制限し、肺過膨張を予防
②open lung approach
高PEEPで虚脱肺を解放した状態に保ち、虚脱・再開放の繰り返しを予防
③permissive hypercapnia
肺胞低換気に伴う高炭酸ガス血症を容認する
合併症としてのVALI
Ventilator-associated lung injury( VALI)の原因
1. Volutrauma
過膨張による損傷
2. Atelectotrauma
再開放と虚脱を繰り返すことによる損傷
3. Biotrauma
有害な人工呼吸により肺からメディエーターが
放出され生じる、肺、全身性の炎症
4. Oxygen toxic effects
高いFIO2 による損傷
5. Barotrauma
高い圧による損傷
ICUにおける呼吸理学療法を行う上で基本的な人工呼吸治療戦略を知ったうえで介入していく必要がある。症例に合わせた評価と共に常にウィーニングを意識したアプローチが求められる。
0 件のコメント:
コメントを投稿